1: 海江田三郎 ★ 2015/12/25(金) 09:47:02.77 ID:CAP_USER.net
http://www.lifehacker.jp/2015/12/151223gravity_payment.html
前略
4月13日のことでした。NBCニュースとニューヨーク・タイムズ紙が取材のために呼ばれていました。
その内容は、次の3年間で、グラビティ社の最低賃金を年7万ドルまで段階的に引き上げる、
また、その財源を捻出するために、プライス氏自身の給与を110万ドルから7万ドルにただちに引き下げる、というものでした。
反響はすさまじいものがありました。ソーシャルメディアでは5億回も話題にされ、NBCがアップした映像は、
NBC史上最もシェアされた動画となりました。グラビティ社には、守銭奴から改心したスクルージのように、
にわかに気前がよくなった各地の経営者によって、突然の昇給を言い渡された労働者たちから、
感謝のメッセージがぞくぞくと送られてきました。そのなかには、ベトナムのアパレル工場まで含まれていました。
プライシ氏はアスペン・アイデア・フェスティバルで喝采を浴びると、リアリティ番組「アプレンティス」を手掛ける
マーク・バーネットから、新しいドナルド・トランプとして、「ビリオンダラー・スタートアップ」という番組に出てくれないか
との依頼さえ受けました。グラビティ社には履歴書が殺到し、最初の1週間で4500通にものぼりました。
そのひとつはTammi Krollという名の超有能な52歳のYahoo重役も含まれていました。彼女はプライス氏に感銘を受け、
9月に職を辞すと、年俸が80?85%も減るにもかかわらず、グラビティ社の元へ走りました。
「私は長い間、お金を求めて働いてきた」と彼女。「これからは楽しくて意義のあることをしたい」
プライス氏はそこで立ち止まりはしませんでした。各地の社長フォーラム、バー、ファストフードレストランなど、
至る所で積極的にディベートをしかけていきます。どれくらい多く、あるいはどれくらい少なく、
労働者は支払われるべきなのか? 資本家や経営者たちがどれだけ努力しているかはわかりませんが、
2000年から、多くのアメリカ人の実質的な賃金は増えていません。とりわけ、先の金融危機のあと、
経営者たちは賃金を含むコストを厳しく抑制してきました。おかげでたしかに利益は増えました。
ボーナスも増えたかもしれません。しかし、その代償は大きくはなかったか?
消費支出が全体の3分の2を占める米国経済において、GDPの伸びは所得の伸びに比例します
。ところが、労働者には支出を増やすだけのお金がありません。所得が伸びていないことが、
米国経済が停滞しているおもな原因なのです。
(中略)
プライス氏が2012年に実施した20%の賃上げは、当初は1回限りのはずでした。
しかし、不思議なことが起こりました。利益が前年と同じだけ伸びていたのです。
生産性が30?40%も上昇したことが要因です。同氏は偶然の結果に過ぎないと考えましたが、
翌年も20%の賃上げを行いました。また利益が同じだけ伸びていました。
2014年、彼はとまどいながらも同じことを行いましたが、やっぱり利益も、新規雇用をしたせいで
前年ほどではないにせよ、しっかりと伸びていました。
「しかし、僕はまだ気分がすぐれず、それがなぜだがわからなかった」と彼。
3月、プライス氏は別の企業で働く、年収が5万ドルに満たない親友と散歩をしていました。
彼女は頭がよく、有能で、週に50?60時間は働いていました。にもかかわらず、
アパート代が月200ドルも値上げしたことに加え、学生ローンの返済もあって、基本的な生活費の支払いさえも
心配しなければならない状況に置かれていました。「無性に腹がたってきたんだ」とプライス氏。
「僕はこの会社で年間100万ドルもらってるけど、僕と同じくらい価値をもつ、同じ釜の飯を食ってる同僚たちが
彼女と同じ状況に置かれていることに気づいたんだ」
数字に強いプライス氏は統計データも知り尽くしていました。2000年以
降、米国の生産力は22%伸びていましたが、
物価上昇率を差し引くと、賃金の中央値は1.8%しか上昇していません。
前略
4月13日のことでした。NBCニュースとニューヨーク・タイムズ紙が取材のために呼ばれていました。
その内容は、次の3年間で、グラビティ社の最低賃金を年7万ドルまで段階的に引き上げる、
また、その財源を捻出するために、プライス氏自身の給与を110万ドルから7万ドルにただちに引き下げる、というものでした。
反響はすさまじいものがありました。ソーシャルメディアでは5億回も話題にされ、NBCがアップした映像は、
NBC史上最もシェアされた動画となりました。グラビティ社には、守銭奴から改心したスクルージのように、
にわかに気前がよくなった各地の経営者によって、突然の昇給を言い渡された労働者たちから、
感謝のメッセージがぞくぞくと送られてきました。そのなかには、ベトナムのアパレル工場まで含まれていました。
プライシ氏はアスペン・アイデア・フェスティバルで喝采を浴びると、リアリティ番組「アプレンティス」を手掛ける
マーク・バーネットから、新しいドナルド・トランプとして、「ビリオンダラー・スタートアップ」という番組に出てくれないか
との依頼さえ受けました。グラビティ社には履歴書が殺到し、最初の1週間で4500通にものぼりました。
そのひとつはTammi Krollという名の超有能な52歳のYahoo重役も含まれていました。彼女はプライス氏に感銘を受け、
9月に職を辞すと、年俸が80?85%も減るにもかかわらず、グラビティ社の元へ走りました。
「私は長い間、お金を求めて働いてきた」と彼女。「これからは楽しくて意義のあることをしたい」
プライス氏はそこで立ち止まりはしませんでした。各地の社長フォーラム、バー、ファストフードレストランなど、
至る所で積極的にディベートをしかけていきます。どれくらい多く、あるいはどれくらい少なく、
労働者は支払われるべきなのか? 資本家や経営者たちがどれだけ努力しているかはわかりませんが、
2000年から、多くのアメリカ人の実質的な賃金は増えていません。とりわけ、先の金融危機のあと、
経営者たちは賃金を含むコストを厳しく抑制してきました。おかげでたしかに利益は増えました。
ボーナスも増えたかもしれません。しかし、その代償は大きくはなかったか?
消費支出が全体の3分の2を占める米国経済において、GDPの伸びは所得の伸びに比例します
。ところが、労働者には支出を増やすだけのお金がありません。所得が伸びていないことが、
米国経済が停滞しているおもな原因なのです。
(中略)
プライス氏が2012年に実施した20%の賃上げは、当初は1回限りのはずでした。
しかし、不思議なことが起こりました。利益が前年と同じだけ伸びていたのです。
生産性が30?40%も上昇したことが要因です。同氏は偶然の結果に過ぎないと考えましたが、
翌年も20%の賃上げを行いました。また利益が同じだけ伸びていました。
2014年、彼はとまどいながらも同じことを行いましたが、やっぱり利益も、新規雇用をしたせいで
前年ほどではないにせよ、しっかりと伸びていました。
「しかし、僕はまだ気分がすぐれず、それがなぜだがわからなかった」と彼。
3月、プライス氏は別の企業で働く、年収が5万ドルに満たない親友と散歩をしていました。
彼女は頭がよく、有能で、週に50?60時間は働いていました。にもかかわらず、
アパート代が月200ドルも値上げしたことに加え、学生ローンの返済もあって、基本的な生活費の支払いさえも
心配しなければならない状況に置かれていました。「無性に腹がたってきたんだ」とプライス氏。
「僕はこの会社で年間100万ドルもらってるけど、僕と同じくらい価値をもつ、同じ釜の飯を食ってる同僚たちが
彼女と同じ状況に置かれていることに気づいたんだ」
数字に強いプライス氏は統計データも知り尽くしていました。2000年以
降、米国の生産力は22%伸びていましたが、
物価上昇率を差し引くと、賃金の中央値は1.8%しか上昇していません。
【社員の最低賃金を年間約847万円にした企業に起こったこと…生産性が大きく向上し利益も増加】の続きを読む